学部教育 EDUCATION
ホーム学部教育>履修コース
学部教育

履修コース(令和4年度以前に入学した学生)

 水産学部の教育・研究は、海洋、海洋環境、海洋生物などを対象とした学際領域といえます。 そのため物理、化学、生物、地学の非常に幅広い分野を基盤とした特徴ある分野です。学生は、全員 一つのカリキュラムに従って勉強するのではなく、4つの履修コースの中から一つを選択し、それぞ れの履修コースに定められた授業科目を履修します。

1) 海洋生産管理学コース

 海洋に棲息する生物資源を枯渇させることなく、限られた漁場において定められた法秩序のもとに有効かつ適正に生産し、維持・管理するために必要な基礎的理論、解析方法、技術について学びます。さらに、海洋生物産業の実態と将来について社会科学的側面からの解析手法を学ぶとともに、これら有用資源の生産技術、加工技術、流通(国際、国内)までを含めた利用の方法・方策について学びます。海洋生物産業について国際的・総合的な知識を持ち、これらに関する情報を処理し利用する能力を養います。

2) 海洋生物科学コース

 地球上の生物の起源が海であることを反映して、海洋生物は極めて多岐にわたっており、陸上生物とは異なった形態、生理、生態上の特性を有しています。本コースでは、海洋生物資源の維持管理・増大、生態系の保全および遺伝子資源の保護に必要な個体、個体群、群集、および生産技術、資源培養技術と応用(漁撈・魚病・栄養・育種・人的な管理下での環境管理)について幅広く修得することにより、海洋における水産資源の持続的生産に関する基礎的な考え方と具体的な技術について習熟するとともに、国際的な視野を養います。

3) 海洋応用生物化学コース

 水産生物資源は食品としての活用および食品以外の機能性物質としての利用が図られています。本コースでは、タンパク質、糖質、脂質、無機化合物を含めた機能性物質の生命活動における役割や、その化学構造と機能との関係を中心に、基礎から総合的に学ぶとともに、食品としての有効利用のための食品加工、栄養、衛生に関する基礎的な考え方と技術を学びます。このことにより、生物資源の特性を生かした有効利用を図るとともに未利用資源の新たな開発等を通して社会に貢献できる能力を養います。

4) 海洋環境科学コース

 海洋生物資源の生活の場としての海洋環境の特性と、海洋環境と生物の生活との関わり合いについて、海洋の物理学、化学、生物学、地学等基礎的学問の複合的・学際的な分野としての環境科学の視点から学びます。さらに、沿岸域を代表とした、海洋における生物生産の仕組み(基礎生産から高次の生物まで)を理解するための基礎を学びます。このことにより、海洋環境の特性を理解し、自然環境、並びに生物生産の場としての海洋・沿岸の環境保全(評価・予測・改善)について、国際的視野を持って深く考察できる能力を養います。
▲ページの先頭へ